僕らが旅に出る理由、あるいは僕がRed Bull Can You Make It?に応募した理由。

 今、僕はリビングの炬燵でキーボードを叩いている。目の前では今晩一緒に作業をしていた友人がMacを枕に寝ている。左ではさっきまで僕とクイズ勝負に明け暮れていた同居人が寝ている。寒いからか皆、布団で寝ずに炬燵で寝てしまうようになって、数ヶ月経つ。相変わらず炬燵で寝る習慣は続く程には連日寒い日が続くけれども、つい先日とても気温が暖かい日があった。TwitterのTLでは「春が来た!」と皆が盛り上がっていた。顔の知らない沢山の人たちと春の訪れを錯覚するのも何度目だろうか。そして数週間後にはシェアハウスで迎える春も二度目になる。

 

 ちなみにシェアハウスを始めてから一年半以上経つのだが、その間に一度引っ越しを経験している。その引越しのきっかけになったのが去年の春だった。

もともと僕と住んでいた同居人と数名で僕が主催したイベントのために大阪まで車を走らせた。東京大阪間、片道500Km。ドライバーは一人。朝まで遊んでいるせいで連日続く睡眠不足。全員疲労困憊になりながらアドレナリンで乗り切った旅行だった。しんどかったけれども、思い返せば珠玉の短編のような旅行だった。

そのときに住んでいたシェアハウスが問題を抱えたいたこととそのときに旅行した人たち同士で仲良くなったことをきっかけに新たなメンバーを加えて、今のシェアハウスへと移り住んだのである。

 

 大学生活を思い返せば僕はあまり旅行していない。「せっかく大学生なのに勿体無い」なんてよく言われるが、なかなか重い腰が上がらない。なんだか随分先のスケジュール帳の真っ白な日に予定を埋めるという行為自体が煩わしいのだ。外国に最後に行ったのなんて何年前だろうか、思い出せないぐらいだ。

そんな面倒くさがり屋の僕だが、ついこないだ珍しく外国へ行きたくなる話を聞いた。

先日、参加したワークショップで「「おもしろい」と思ったところに線を引くように指示されたが、この会社が定義する「おもしろい」はどうすれば養えるのか?」という質問があった。それに対して運営者側が「この会社が定義する「おもしろい」をしっかりと養うにはこの会社で働くしかないです。社会学で言われる正統的周辺参加が必要なんです」と返していた。正統的周辺参加とは社会的な実践共同体への参加の度合いを増すことを学習と捉えることらしい。

 

つまり様々な価値観を身につけるには参加したことのある社会的な実践共同体を増やさねばならず、そういった意味では大学時代に色んなコミュニティーに顔を出してよかったなーと思った。だがしかし一方で僕が参加したことのあるコミュニティーなんてそれぞれが持ってる価値観は微々たる差しかなく、もっと差があるであろう外国に旅行をすればよかったとも思ったのだ。

 

  ここではないどこか、ここにはいない誰かが僕に新しい価値観を教えてくれ、なんだか去年の春みたいにまた新しい物語が始まるきっかけになる気がする。

春の陽気が僕らを外へ誘い出してくれる確信に似た何かを旅行に僕は今、感じている。

 

 そんな折にRed Bullが主催するCan You Make It?という大会を知った。なんでも世界中から選ばれた大学生が物々交換レースをヨーロッパ全土を舞台に行うのだとか。これはなかなか春先に楽しい旅が出来そうだと思った僕は同居人を誘って出場することにした。

日本代表を選ぶ予選は動画を制作して、サイトに投稿し、いいね!の数を競う勝負だ。そういう訳で僕らはレッドブルと旅がテーマのラップを制作し、その曲のMVを撮影した。その結果なんだが現在最低条件である12位に入れることは遠く叶わずといった状況である。まだ締切には1週間ほどあるので、出来るかぎりのことをやろうと思っている。とにかくいいね!が欲しいとが正直な気持ちである。出来れば下記のリンクからいいね!を押してもらえると大変助かる。

www.redbullcanyoumakeit.com

 

 とかくこの企画で僕たちが勝っても負けても、また春はやって来る。

また仲良かった先輩が卒業してしまう。

僕らの住むこの世界では旅に出る理由があり、誰も皆、手を振って別れるのだ。

そして見送っているようで僕らは見送られていて、また誰かとの距離を歩いてくのだ。

 


RedBull Can you make it

 

ちなみに応募に使った上記のテイクはラフ版で実は応募の時間に間に合わなかった完成版がある。その完成版がこちら。ラップがちょっとだけ変化してる。


RedBull Can you make it 2016 by Super Dog House

 

ちなみに曲だけはこちらから聴くことが出来る。